アニオニュソス

アニメ、それは生きるよろこび。

はいふりはもっと評価されるべき

みなさんご無沙汰してます。

今回は2016年に放送されたアニメ「ハイスクール・フリート」の感想を書きます。

www.hai-furi.com

 

最近利用し始めたdアニメストアで、久しぶりにはいふりを観ました。

個人的には結構好きな作品なのですが、世間的にはあんまり評価されてないのかな?という印象もあり、「そもそもはいふりという作品はどう見るべきなのか」ということについて書いておきたいと思います。

 

★★以下はネタバレを含みますのでご了承ください★★

 

 

フィクションとしての「はいふり

当然ながら、はいふりはフィクションなわけで、フィクションとして良く出来ているかどうかに注目すべきと思います。

例えば、こちらの方(https://togetter.com/li/961248)が言っているように、艦橋の構造は実際の陽炎型駆逐艦の構造とはだいぶ異なるようです。しかし、これはフィクションとしての作品を成立させるための工夫であり、「アニメーションとしてはこれで正解」なわけです。実際、艦橋メンバーをあそこに集中させることでテンポよく場面が進むようになっており、見事な工夫だと思います。

また、アドミラル・シュペーとの交戦の際に機関を不完全燃焼させて煙幕を張ったり、比叡との交戦では潮の満ち引きを利用して座礁させたりと、いろいろリアリティとしては無茶な感じのする演出もありました。煙を出したくらいで視界が悪くなったりするか?とか、10分〜20分で潮の高さがそんなに変わるのか?とか、いろいろ突っ込もうと思えば突っ込めるわけです。しかしながら、そこを突っ込んでも仕方ない気もする。むしろ、晴風は作品を通して一貫して逃げ続けたわけで、その際の演出としては見ごたえのあるものだったと思います。

 

「逃げに徹すること」がこの作品のポイント

僕がとても興味深いと思ったのは、晴風が最後まで逃げ(よけ)続けたことです。シュペーにしろ、比叡にしろ、晴風は逃げの戦術に徹しています。

これは戦いを主題にする多くのアニメとは全く違う作りだと思います。例えば私が好きな某魔法少女ものの作品では、主人公は「全力全開!」などと称して相手をボコボコにした上で助けるみたいな流れですが、はいふりの場合、そもそもほとんど攻撃しません。例えば比叡とか、沈没しない程度に相手をボコって止めるみたいなストーリーもありえたと思うんですが、そうはしていない。

 

その上、私はこの「逃げに徹する」というのが、この作品のポイントだとすら考えています。

ハイスクール・フリート」は、ガンダムのように「殺すか殺されるか」の戦争を描く作品ではない。かといって、ガルパンのように戦いそれ自体をゲーム化・遊戯化しているわけでもなく、危機の中で生き抜く少女たちを描いている。

戦争ではない以上、相手を倒すよりも自分が生き残るほうが大事になる。そういう意味で、逃げに徹することになるわけです。晴風の舵取りを担うのがリンちゃんだというのは、作品全体の持つ意味とも非常によくマッチしていると思いました。

 

そもそも、横須賀女子海洋学校はブルーマーメイドを育てる学校です。ブルーマーメイドは、実質的に海上自衛隊のような役割を果たしているとはいえ、本来は軍事力を行使したり敵を攻撃するための組織ではない。そのような点を考えてみても、「相手をボコって生き残る」みたいなのは、この作品には合わない。むしろひたすら逃げ続けるのがこの作品に一番合った展開だったと思います。

 

ハムスターはそんなにダメか?

はいふりに対する最も目につく批判は、「ストーリーがハムスターオチなのがダメ」というものです。

まあ気持ちはわからんでもないのですが、逆にハムスターを入れることで可能になった演出もいろいろあったと思うのです。

 

例えば、はいふりは1話からいきなり修羅場を迎えます。1クールアニメの作りとしては、まず1〜2話で日常パートを流しつつ世界観・キャラクターの紹介、3話くらいからストーリーが展開していく…という流れのものがままありますが、はいふりは1話後半にしていきなり超展開になるわけです。

この勢いは、私は評価できると考えています。1話・2話というのは作品のつかみの部分であって、ぜひ続きが見たいと思える作りになっています。(かく言う私も、1話を見て続きが気になってしまい最後まで…という人でした。)

確かに日常パートが少ないぶん、登場人物全員をしっかりと紹介したり、サイドストーリーを挿入したりといった部分はありません。正直、1周で主要キャラの名前をどこまでちゃんと覚えられるか…という面はあると思います。しかしそれも短い尺の中で何を入れるかという問題です。はいふりの場合、各々の役割分担がはっきりしているので、キャラ紹介をだらだらと続けるよりも戦闘シーンの中でこまめに個々のキャラを出していくという方針で良かったと思います。

 

で、ハムスターの謎は途中で解明されるわけですが、それまでは晴風は「何が起こっているのかわからないけどとにかく逃げないといけない」という状況に置かれます。

この五里霧中のストーリーを演出できたのも、ハムスターのおかげなのです。

ハムスター以外にも撹乱要素があっても良かったかな、という気もしますが、ひとまずは作品全体にほどよい緊張感を与えてくれる要素になっていたように思われます。

 

はいふりはもっと評価されるべき

以上を踏まえると、はいふりって結構オリジナリティのある作品に思えてきませんか。

いろいろと(主に尺が足りてないせいで)不十分な点はあるにせよ、創意工夫に満ち溢れた良作だ、というのが私の感想です。

それにTrySailのオープニングと春奈るなのエンディングは共にとても良いものです。個人的にはオープニングは映像・音楽ともに近年のアニメの中でトップクラスに気に入っています。

そういうわけで、すでに放送終了して第2期があるかどうかも微妙な雰囲気の作品ですが、「ハイスクール・フリート」のことを好きになる人が増えたらいいなあと思っています。

 

……横須賀で海軍カレー食べてみたいなあ。

冴えない彼女の育てかた♭ 第5話「締め切りが先か、覚醒が先か」&第6話「雪に埋もれたマスターアップ」

みなさんご無沙汰してます。管理人です。

しばらく更新をさぼっていましたが、今回は冴えカノの5話と6話の感想をまとめて書きます。

英梨々が活躍する回でしたが、加藤恵を激推ししている管理人は記憶を捏造して5話と6話の加藤恵を振り返ることにしたいと思います。

(英梨々ごめん)

 

 

 

 

 

★★以下はネタバレを含みますのでご了承ください★★

 

 

 

 

 

 

私、今日は帰るよ

さっそく6話の問題のシーンです。

倫也に打ち上げに行こうと言われた恵が返した一言。

いつもの抑揚のない声から一転、少し低くて冷たく刺すような声で、恵はそう言い放ちました。

私はこれを聞いた瞬間、背筋が凍る思いでした。「えっ……?」と。たぶん、恵が好きな視聴者はみんなこう思ったはずです。どうやら、これまで1クールと6話の間見てきた恵ではない、様子がおかしい、と。

 

次のシーンは大事なので全セリフ引用しておきます。マスターアップが間に合わなかったことで不機嫌になったと勘違いした倫也に対して、恵は次のように言いました。

 

「はぁぁ……だから違うんだよなあ、安芸くんは。締め切りのことも、英梨々のことも、冬コミを諦めることも、なんで言ってくれなかったかなあ。私、安芸くんと同じこと選んだはずだった。反対なんかしなかった、するわけなかった。なのに安芸くんは、私に何も話さなかった。全部、一人でしょいこんだ。私は安芸くんが正しいことをしたと思ってる。でも、許せない。まだ、消化しきれない。」

 

もう、最初の「はぁぁ…」の時点で怖すぎて泣きそうでした。続いて倫也のほうを向き直ったときの表情、めっちゃ怒ってます。1クールと6話みてきて、こんなにはっきり怒った顔になっているのは初めてです。しかも、「💢」みたいなわかりやすい記号的表現ではなく、すごく表情が暗くて、遺憾と困惑と悲しみが入り混じったような、すごくリアルな表情です。胸が苦しくなります。私は心臓止まりそうになりました。というか記事を書くために見直してましたがもう半泣きです。つらいです。

 

倫也目線に立ちつつ語ると、なんというか、恵だけは何をしても怒らない、みたいに思っていたところがあったのかもしれません。いや、まあ実際には結構怒ってる(らしき)シーンはあったし、それを表に出さないだけだったのですが、ともかく怒りを突きつけられるということはないと思ってました。

それだけにこのショックは大きい。

 

加藤恵は偶像=アイドル

恵は何をそんなに怒っているのか、と思われる方のために、ここで5話の恵を振り返っておきましょう。

恵は倫也に「土日はずっと空けておくから、必要になったら声かけて」「週末は何かあったらすぐ連絡してね、たとえ那須高原でも駆けつけるから」と宣言していました。恵は無表情だし話し方もほとんど抑揚がないのでわかりづらいのですが、これはかなり大胆な宣言です。「すぐ」「たとえ那須高原でも」「駆けつける」という言葉の端々には、明確な意志が込められています。

それに対して「あ、悪い…」しか出てこない倫也のダメさ加減。ついこの前まで恵がやる気を出していることに驚いていたのに、もう慣れきってしまったのでしょうか。恵の宣言をたいしたことだとも思わずに流しています。

 

こんなんだから、まあ怒られて当然というか。

倫也は恵のことを、「最高のヒロインのモデル」とは考えていますが、逆に言えばそれはただの「偶像=アイドル」なわけです。

だから、置き物みたいに眺めているだけ。倫也は恵のことを1ミリたりとも理解しようとしていません。

その結果が今回のオチだったのでしょう。

思えば、最初から恵は倫也に振り回されてばかりでした。

倫也が恵のことを理解しようとするとき、二人の関係にも変化が生まれるのかもしれません。

 

 

とりあえず今回はこんなところで。

次回も楽しみにしたいと思います。

 

 

次回予告はこちら。

(更新されました!…が、恵がとげとげしくて再び心折れた管理人です)

 

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エロマンガ先生 第5話「妹とラノベ企画を創ろう」

こんにちは。なんだか暑い日が続いていますね。

体調はいかがでしょうか。

外に出るのは疲れるので、部屋の中でアニメを観て過ごすのが一番です。

 

そういえば、自分でアニメ感想ブログを書いてるわりに、よその感想ブログってみたことなかったんですよね。

勉強がてら最近少し覗いてみたのですが、読者の多い大手のブログなどは、キャプチャを使いながらそれぞれの話の内容を網羅的に紹介しているところが多いようですね。

もしかしたらその方が読まれる方が増えるのかもしれませんが、当ブログ「アニオニュソス」ではその方針はとりません。あくまで管理人が書きたいことを書く!楽しいは正義!

 

でもキャプチャは使ってみたい気もするんですよね。文字ばかりだと読むのが大変になりますし。

キャプチャをとるのには専用の機材がいるんでしょうか…

 

 

さて、今日はエロマンガ先生第5話の感想を書きます。

今回は良回でしたね。

 

eromanga-sensei.com

 

★★以下はネタバレを含みますのでご了承ください★★

 

 

 

 

 

 

 

バカーーーー!!!!

 

冒頭、紗霧が正宗の原稿を何度も読み返しては「にゅふふ、にゅふふ」と笑うところが可愛かったですね。

にゅふふ、にゅふふ。

 

さて、「大事な話があるんだ!」と真剣な表情の正宗。

4話のラストでは、山田エルフ先生との対決のときに用意した妹ラブな原稿を紗霧に読ませていました。

今度はストレートに、「紗霧、俺はお前のことが好きだ」と正宗。「一目惚れだったよ。でもな、俺はお前の兄貴になりたいんだ」。

「あのとき私、好きな人がいるって…」「だから、俺の気持ちには応えられないってことだろ。ちゃんと分かってる」

 

……さすがラブコメ主人公、ズレにズレまくる!

それに対して紗霧が音量最大スピーカーを用意する手際の良さ!「バカーー!!」と叫んでOPが始まります。

ブコメ王道の完璧な流れですね。

 

何よりこのシーン、時間を流れさせたり止めたりの演出が見事でした。

のどかな雰囲気のBGMの後に、無音の気まずい沈黙が3秒。そこから再び会話が始まり、再び紗霧が沈黙。と思いきや、愉快な音楽とともにドタバタが始まる。

展開が早すぎると視聴者はついていけないし、遅すぎると飽きてしまうものですが、メリハリがよくつけられていて、作中の時間の流れにうまく引き込まれる工夫がなされていますね。

 

 

エロマンガ先生にパンツを見せてただけよ!!!

 

編集部の追っ手を逃れて和泉家に転がり込んだ山田エルフ。

画面越しに登場するエロマンガ先生

 

「やべー!エルフ先生間近で見たら超かわいい! ねぇねぇ、今どんなパンツはいてんの? エルフちゃんって呼んでいい? 本名? 何歳? ブラってもうつけてるのかなーぁ?(ゲス顔)」

 

これがエロマンガ先生の真の姿か! なぜ「エロマンガ先生」などという名前がついてしまったのか謎でしたが、これで納得ですね。

エルフもびっくりしてましたが、視聴者が一番びっくりです。正体を隠して和泉先生と仕事をしていたときはずっとこんな感じだったんですね…… 正宗は全く驚いていませんでした。

っていうか紗霧、さっきの着替えシーンでブラしてなかったよね…

 

 

その後、正宗を差し置いてゲームするエルフと紗霧。

なんだか友情が芽生えるきざしを感じます。

正宗が帰ったところで問題のシーンです。

 

「だって、パンツみたかったんだもん。かわいい女の子を見たら、その子のパンツが見たくなるのはしょうがない! イラストレーターならみんなそう!」

 

なんかすごいこと言ったぞこいつw

さっきからエロマンガ先生の発想が完全におっさんです。実は中におっさんが入ってるんじゃ…?

とはいえエロマンガ先生、さすがです。エロいイラストにかける情熱が半端ないです。先生にとっては、とにかくパンツと裸を描くことが至上命題のようですね。

後のシーンでは「パンツのしわ」が大事だと言っていました。わかっていらっしゃる!

 

さらにエロマンガ先生

「部屋から出ずに間近で生パンツを見せてもらう方法を、今必死で考えてる…」

要するにエロマンガ先生は、パンツを見るとインスピレーションが湧いてヒロインが描けちゃうんですね。ここまでくるとパンツに対する執着心とすら言えそうです。

 

 

さて、今回はこの辺で。

最後、ともえちゃんのキレてる顔が可愛かったですね。

次回タイトルが「一千万部の宿敵」ということは、千寿ムラマサ先生が登場するということでしょうね。

 

って、今回全然ラノベ企画してないじゃん! 何が「ラノベ企画を創ろう」だw

 

次回予告はアニプレックスの再生リストが更新されるのを待ちましょう。

 

www.youtube.com

 

ではでは!

また次回をお楽しみに!

冴えない彼女の育てかた♭ 第4話「二泊三日の新ルート」

みなさんこんばんは。

世間はゴールデンウィークですが、アニメの更新は止まることなくどんどん続きます。連休中に溜まったアニメを消化されている方も多いことでしょう。

はたしてアニメーターの方々はちゃんと休まれているんでしょうかねえ…

 

www.saenai.tv

 

さて、待望の冴えカノ最新話です。

 

 

★★以下はネタバレを含みますのでご了承ください★★

(今回の記事はストーリーに関係するのでまだ見てない方はNGです!)

 

 

 

 

 

 

あなたのモノが私の中に入ってきてるじゃない…♡

 

はい、いきなりぶっこんで来ました。さすが詩羽センパイですね。

すかさず「俺の修正が先輩のシナリオの中にだよね!?!?!?」と倫也。今回も松岡さん絶好調です。

 

3話末尾からの引き続きで冒頭からいきなりシリアスモードが10分続きましたが、ようやくいつものおバカな冴えカノが戻ってきてくれました。

「任せなさい、倫理くんの手慰めをじっくり手伝ってあげるわ♡」

詩羽先輩、その手の動きはエロすぎます……w

 

 

 

やっぱり恵、髪伸びてた

 

しばらくポニーテールが続いてましたが、前はあんなに髪多くなかったよなあと思っていたところでした。

いつから長くなっていたんでしょうか。検証が必要ですね。

2期0話の時点ではすでにだいぶ長くなっていたのではないかと思います。

 

それにしても、第4話のラストは意味深な終わりかたでしたね。

「今は加藤はだめだよ、安芸くん。だって今の私は、瑠璃で、沙由佳で、そして……」

その先は何も言わず、倫也を見つめる恵。

踊り続ける恵と倫也を、無言で見つめるシナリオ担当と作画担当。

 

自分を瑠璃に投影している詩羽が望むのは、瑠璃を選ぶという結末でした。

それが叶わなかった詩羽は、「今からでも遅くない、あなたなら、根暗なヒロインをもっと魅力的に変身させることができる」と、恵に瑠璃を託します。それが4話のラストシーンでした。

「そして……」の後に続くのは、「詩羽」だというわけです。

 

瑠璃を託された恵は、どんな思いで詩羽の願いを聞き入れたのでしょう。

ここのところ「難聴鈍感最低主人公くん」に心を痛めていたようで、ふだんは安定無表情の恵もかなり曇った表情でした。

私たちのヒロイン加藤恵をあんなに悲しませるとは、なんて最低な主人公なんだ!!

 

まあそれは置いておいて、第4話を見て少し思うところがあったので、考察を書いてみます。

 

 

加藤恵は願望を投影する白いスクリーン

 

今回は、冴えカノという作品と加藤恵というヒロインの本質的な部分が見える回だったように思います。

 

冴えカノの最大の特徴は、加藤恵をヒロインに置いていることでしょう。

無表情で抑揚のない声、特徴的な設定もなく、名前も他のキャラに比べてきわめて平凡。

キャラとしてのつかみどころのなさが、可愛さを引き立てるポイントです。

これまで私は恵のことを、「とにかく地味を徹底した結果かえって個性を獲得したキャラ」と考えていました。

 

この見立て自体は間違っていないのですが、本作において彼女が担っている重要な役割を見落としていました。

それは、「願望を投影する白いスクリーン」とでも表現できるでしょう。

 

冴えカノ無印第1話は、倫也が恵と「勘違いの出会い」を果たすことから始まります。このときの倫也にとって、加藤恵という実在の存在はまったく眼中になく、目の前に現れた女の子はただただ自分の理想のヒロイン像を投影する媒体にすぎなかったのです。だからこそ倫也は「顔なんて覚えていない」「この出会いをゲームにしたい」という方向に行ったわけです。

続く第3話では、恵がヒロイン風の格好で登場し、倫也を元気づけようとします。このとき恵は加藤恵としてではなく、「安芸倫也の理想のヒロイン」として行動しています。恵は自分が倫也のゲームのヒロインであるということの意味を理解し、創作に悩む倫也に対して、自分というスクリーンを媒体にして願望を形にしなさいと促しているのです。

 

今回2期4話のラストシーンも、これと同じ形になっています。今回の主体は詩羽でしたが、ヒロインのもう一つの姿である瑠璃を、詩羽は恵に投影させています。

倫也の隣にいるのは恵であって恵ではない。恵に投影された瑠璃であり、そして詩羽なのです。

だからこそ、4話の最後のシーンはこのような形で描かれるのです。通常のラブコメとして考えるとかなり違和感のあるシーンかもしれませんが、恵が媒体として機能する本作ならではの演出と言えるでしょう。

 

また、加藤恵が無表情で抑揚のない声であることも、この点と深く関係しています。

倫也に「キャラが立ってない」と言わしめたこのキャラだからこそ、見る者の願望を投影できる媒体になりうるのです。

そうして願望を投影された姿が本来の姿と著しく齟齬をきたしたりしないよう、加藤恵は色のついていない存在として描かれているのですね。

 

 

……さて、今回の考察はこのくらいにしておきます。

次回の更新が待ち遠しいですね。

 

 

 

冴えない彼女の育てかた♭ 第2話「本気で本当な分岐点」

どうもこんにちは。管理人です。

冴えカノは木曜深夜のノイタミナ枠ですが、最新話の更新が待ちきれないので、積んであった2話までの感想を少しずつ書いていきたいと思います。

 

www.saenai.tv

 

……それにしてもみなさん、この公式サイト、ご覧になったでしょうか。

キャプチャでちょっと見えてますけど、キャラたちみんなすごく意味深な面持ちですよね。

しかも「blessing softwareはあきらめない」とか書いてあって、不穏な空気MAXです。

一体どんなことになるのやら。

 

★★以下はネタバレを含みますのでご了承ください★★

 

 

ジュンク堂書店、外装は池袋店で内装は渋谷店ですね

倫也と詩羽のデートは本屋のシーンから始まりますが、よく知ってる場所でびっくりしました。大きな本屋だから行ったことのある方も多いのではないでしょうか。

外装は「ジュンク堂書店 池袋本店」で、内装は「MARUZEN & ジュンク堂書店 渋谷店」ですね。

 

ジュンク堂書店 池袋本店】

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MARUZEN & ジュンク堂書店 渋谷店】

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特に池袋本店のほうにはよく行くのですが、中はこんなに広くないんですよね。

 

行ったことない人がここに行ったら聖地巡礼ですけど、私のようにいつも行ってるところがアニメで出てくる場合はなんと言ったらいいんでしょうかw

 

最初に詩羽がシリーズまるごと買った本は、物語シリーズでしょうか。

装丁がものすごくそれっぽかった上に、倫也のツッコミも阿良々木暦っぽい感じになってました(松岡禎丞さん、やりますね)。

(*もう一度見直したら、普通に「偽物語」って映ってましたね)

 

今週の加藤恵「偶然かあ〜、そういえば前に六天場モールでも偶然会ったことあるよね♪」

詩羽と倫也が一緒にいるのを見かけたのは偶然だとごまかす英梨々に対して、めぐみが放った一言がこれでした。

さすがめぐみ…どこまで行っても淡々とこわいことを言ってくる。そこが良いんですなあ。

 

ちなみに、「六天場モールでも偶然」の部分は、よーく聴いてみると「ぐぅーぜん」と発音してます。よく聴かないとわからないくらい微妙な伸ばしが入っています。

「偶!然!」みたいに過度に強調した話し方だと、詰問するような口調になってしまい、めぐみの淡々とした話し方と合わなくなってしまいます。しゃべりかたに起伏をつけず、しかしキャラの思惑を可視化するという、声優さん(安野さん)の見事な技術ですね。

めぐみは話し方こそ淡々としていますが、実は感情豊かなキャラなんです。

 

英梨々の位置づけって…?

恵×英梨々×詩羽っていうのが冴えカノのトリプルヒロインになってるはずなんですが、英梨々は他の2人とちょっと位置づけが違う気がしますね。

今回の英梨々を振り返ってみると、

・詩羽と倫也のデートを尾行した(が、途中で見失った)

・倫也の家に行った(が、実はめぐみは合鍵を持っていることを知った)

・倫也に詩羽の悪口を言っていた(が、尾行していたことがバレた)

と、かなりザンネンな感じになっていました。

なんだか、「倫也とデートする詩羽」と「倫也の家の合鍵を持ってるめぐみ」に対して、「外野で騒ぎ立てる英梨々」みたいな構造ができちゃってる気がします。今回は詩羽とめぐみに出し抜かれてばかりの回でしたが、思えば毎回のようにそうだった気もしてきます。

英梨々は友情フラグ一直線でまったくヒロインらしいフラグが立ちません。なぜなんでしょう。

もうちょっと英梨々が活躍した方が、全体的にバランスがとれる気もします。

 

ED、もうちょっとがんばってくれ…

いや、制作が大変なのはわかりますが、エンディングの絵が全部1期の使い回しというのは、さすがにいかがなものかと…

せっかく曲も良いのですし、しっかりとした絵をつけてくれたほうが嬉しいですね。

とりあえず今は何も言いませんので、後半までになんとかなっていることを願います…

 

ちなみに、ED曲は5人組アイドルユニット・妄想キャリブレーションの「桜色ダイアリー」です。CD発売は6月14日と、少し先のようです。

 

桜色ダイアリー(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)

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エロマンガ先生 第4話「エロマンガ先生」

どうもこんにちは。アニオニュソス管理人です。

今日はエロマンガ先生の最新話の感想を書きたいと思います。

eromanga-sensei.com

ほんとうは3話の感想を準備していたのですが、気がついたら最新話更新されてました。3話のほうも随時更新ということで…

 

 

★★以下はネタバレを含みますのでご了承ください★★

 

 

 

 

 

 

 

春妖精の全裸スープ!?

なんか冒頭からいきなりすごい単語が出てきました。

「名付けて、春妖精の全裸スープよ!!」

 

……

はるようせいの ぜんらすーぷ!?

いや、一瞬聞き間違いかと思いましたよ。「全裸スープよ!」じゃないから!

山田エルフ先生、完全に全裸キャラ路線まっしぐらですね。

今回全裸場面がなかったのは残念でした。

 

3話、4話と山田エルフ先生の出番が多くて個人的には良かったです。

「気になるやつに手料理を作ってあげたくなる気持ち。アンタのおかげで手料理をふるまうヒロインの気持ちがよくわかったわ」って、それもう告白じゃない?ってくらいあからさまですけど、まったく気づかない鈍感主人公! さすがですね。

しまいには和泉先生の妹ラブ小説を読まされて泣き出しちゃうエルフ先生、可愛いです。

 

とにかくOPとEDが良い

内容の話は置いておくとして()、

私はエロマンガ先生の見どころのひとつがOPとEDにあると思っています。

 

まず曲が良い。OPはClariSの「ヒトリゴト」、EDはTrySailの「adrenaline!!!」ですが、明るいラブコメという作品の調子に合わせたポップな曲に仕上がっています。先日松屋で「ヒトリゴト」がかかっているのを聴きましたが、たかだか400円くらいの牛丼が不思議といつもより美味しく感じました。

 

それと、OP・EDの映像ですね。紗霧先生がひたすら走ったり踊ったりですが、シンプルな動きでキャラの可愛さを最大限に引き出しています。

特にEDは、曲を聴く視聴者の気分の盛り上がりと紗霧先生の動きがリンクしていて、とても引き込まれます。

OP・EDは毎週同じだし、特にEDはほとんど一枚絵のようなものですが、毎週飛ばさずに見てしまいます。

やはり、曲に合わせて動きをつけるというのがポイントなんでしょうね。 

ヒトリゴト(期間生産限定盤)

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adrenaline!!!(期間生産限定盤)

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エロマンガ先生、次回も楽しみです!

冴えない彼女の育てかた♭ 第3話「初稿と二稿と大長考」

みなさんこんにちは。

今日は「冴えない彼女の育てかた♭」の最新話について感想を書きたいと思います。

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いきなり2期の3話からかよ! という感じでしょうが、1期や2期の0〜2話の感想は随時更新ということで…

 

★★以下はネタバレを含みますのでご了承ください★★

 

今週もめぐみは可愛い

 

……感想ってそれかよ! 

はい、そうです。今週の加藤恵も可愛かったです。管理人は加藤恵が大好きです。

 

Aパート、英梨々と出海ちゃんがケンカするシーンでは、最初におしるこを飲んで「あまー…」とつぶやいたきりフェードアウトするという、さすがの存在感のなさを発揮。

いままでこんなヒロインいたでしょうか。本当に存在感がない。キャラが「あれ、いたの?」と発言させるのはよくあることだと思いますが、視聴者の側が存在を忘れてしまうような存在感のなさは驚きですね。

 

その後の学校の場面では、倫也のカレーパンを買ってきて代金を財布から取る姿を男子生徒(名前忘れた)に「なんだこの夫婦は…」と突っ込まれていました。

めぐみのヒロインとしての安定感はこの辺りにあるような気もします。ヒロインというか、正妻って感じですよね。普通にラブコメ的展開で勝負したら詩羽や英梨々にかなわないはずの地味キャラですが、めぐみはそういう競争を超越した位置にいます。

 

それにしてもこの半開きの目と無表情の顔がたまらないですね。今週のベスト表情は、詩羽との会話の後のところです。普通のキャラなら、ここのセリフは「ふー↗︎ん」だと思うのですが、めぐみは「ふー↘︎ん」になるのです。詩羽の言葉に驚いたり反応したりする代わりに、その先のことを考えているようです。さすが策士・加藤恵

その後めぐみは倫也に「霞ヶ丘先輩はこのふたつのシナリオにどういう意味をこめたのかな」と訊いていますが、これは質問ではなくカマをかけているのでしょう。詩羽と話してからめぐみはいつになく積極的になっていますが、これもやはり学校での詩羽の話に思うところがあったのでしょう。

表情ひとつ変えない、それどころか目元しか映らないカットの多いめぐみですが、その無表情さとは裏腹に内面ではいろいろと含むところがあるという点がとても魅力的なキャラだと思います。

 

それにしても可愛いなあ…

 

さて、そろそろ別の話題に行きましょうか。笑

 

倫也の部屋、よく見たらけっこう広くない…?

いや、よく見なくても広いんですけど。

バンドメンバー4人+めぐみ+倫也を入れてもこれだけスペース余るとか、なかなか良い部屋ですな。

「意外と片付いてる典型的なオタク部屋」というのが作中の評価ですけど、コレクションの類はどこに収納されてるんだってくらい片付いてますね。

 うちのリビングくらいありそうです。この部屋で作業したらクリエイター活動もはかどりますね。

 

 え、文化祭はスルー…??

ED後のパートで倫也と詩羽が話しているシーン、次回以降の展開が気になる終わり方でしたね。

ところで、この会話が行われている最中にどうやら文化祭がはじまっているみたいですが、見事にスルーしそうな感じでした。

定番外しということなのか、あるいは次回以降は文化祭の話に戻ってくるのか…

ちなみに次回予告はYoutubeで確認できますね。こちらの再生リストにまとまっています。

 

 【追記】4話次回予告きました!なんか次回予告と関係ないアプリの宣伝混じってる!Androidユーザーなら迷わずダウンロードしてたのに!

 

www.youtube.com

 

 

とりあえず次回の詩羽の活躍を楽しみにしようと思います。めぐみの出番が多いといいなあ…

 

追記

冴えカノのイベント情報はこちら。コラボカフェとかいろいろやってるんですね。

www.saenai.tv

 

また、来月には原宿でもコラボカフェが開催されるようです。

www.saenai.tv

 

追記の追記

茅野愛衣さん(霞ヶ丘詩羽役)の番組に冴えカノメンバーが出演しています。

秋葉原にあるというこちらのお店、いつも冴えカノのポスター(サイン入り)を飾っているようです。どちらのお店なんでしょうね。

 

www.youtube.com